ネチケット講座資料



  
2日目(12/2) 〜一対一のメールに関するネチケット〜

ネチケットとは

ネチケット(ネットワークとエチケットからできた造語です)とはネ ットワークを使う上で知っていて欲しいエチケットのことです。ネチ ケットと呼ばれるものは非常に数多くあるので、今回はその一部を紹 介します。

基本的には、相手との合意さえあればどんなことをしても問題はあり ません。しかし、多くの人とやり取りをしていくにあたっては、そう はいきません。知らない人にメールを初めて送ったり、メーリングリ ストへメールを送ったりということがあるでしょうから。特に合意を 得ることのないまま、コミュニケーションをしていかなければならな いわけです。このような場合には、相手のメール環境が自分と同じと は限りません。だから、「どのようなメール環境の人でも読めるよう なメール」を相手に送ってあげる必要があるのです。

そのための安全な方法や知識が、ネチケットと呼ばれるようになりま した。

一行の文字数

相手がどのようなメールソフトを使っているかわからないので、60字 から70字で改行するようにしましょう。一行が長いと読みづらくなり ますし、相手がどのようなメールソフトで読んでいるかがわからない からです。一行の最大文字数は80文字と考えるのが、慣習となってい ます。この文字数を超えたときの処理は、メールソフトによってまち まちです(80文字を超えた場合にも行の折り返しを行わないというソ フトもありえます)。

最大文字数が80文字なのに、60文字程度を推奨するのは、返信のとき の引用を考慮しているからです(引用部には引用符がつきます)。

メールソフトによっては、メール作成の終了時に自動的に改行をして くれるものもあります。自分のメールソフトにこのような機能がある かを確認して、もしある場合にはこれをうまく使うのも良いでしょう。

5行〜6行をメドに段落をまとめて、読みやすくするように心がけまし ょう。段落の最初を字下げする必要は、特にありません。その代わり、 段落と段落の間を一行空けるとさらに見やすくなるでしょう。一行ご とに空の行をはさむのは、あまりおすすめしません。

半角カナ文字は禁止

インターネットでの「半角カナ」の使用は禁じられています。「半角 カナ」は文字化けします。「全角」のカナを使うようにしましょう。 句読点や括弧などに「半角カナ」を使ってしまう例が多いようです。 これらは、漢字変換の設定でうまく回避することができます(MS-IME の場合、環境設定の「全角/半角」で「常に全角に変換」を選択)。 (上のような場合に、全角・半角という言葉を使うのはあまり適切で はないのですが、ここではわかりやすくするためにあえて使っていま す。)

署名

本文の一番最後には、署名と呼ばれるようなものをつけます。自分が 送信したということを証明するものでもありますし、本文が終わった ということを知らせるものでもありますから、通常の場合にはつけた 方が良いでしょう。例として、私の署名を掲載しておきます。

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Onishi Masaki, my nickname 'co2' is pronounced "koko".

通常は、名前の他にメールアドレスやwebページのアドレスなどを入 れたりします。たまに、住所や電話番号まで入れている人がいますが、 これは止めた方が良いでしょう(仕事で使っている場合などは、別で す)。知らない人に、いきなり住所まで教えてしまうなんてことは、 普通ありえないですよね。署名はどのメールにもつくわけですから、 入れる情報は最低限にしましょう。

あまりに長い署名も嫌われます(本文より署名の方が長いとか)。最 大でも4行くらいにしましょう。

チェーンメールの取り扱い

チェーンメール(chain mail)とは、数人の人に全文の転送をお願い するメールのことです。はがきなどで来る場合と同様な不幸のメール や「ある血液型を探しています。」といった善意を装ったものなど、 いろいろあります。不幸のメールのように受け取る人の迷惑になるも のを出してはいけないのは当然なのですが、電子メールの場合にはそ れ以外のものも禁止されています。広い範囲に転送され、ネットワー クに多大な負荷をかけるからです。あなたが数人に転送しただけだと しても、メールの数はねずみ算式に増えていきます(次の人も同じこ とをするでしょうから)。その結果、回線がパンクしてしまうのです。 どのような情報(それが重要なものだったとしても)でも、チェーン メールにしてはいけません。

添付ファイル

相手との事前の約束などがない限りは、ワープロや表計算ソフトのフ ァイル(*.doc,*.xls など)をそのままメールに添付しないようにし ましょう。なぜなら、相手があなたの持っているソフトと同じものを 持っているとは限らないからです。

また、ファイルをそのまま送って良い相手の場合にも、表計算ソフト のファイルなどではマクロウィルスを含んでしまう可能性があるので 注意が必要です。もし気づかずに相手に送ってしまうと、感染させて しまう危険性があります。

これらを防ぐために、送るときにはできる限りテキスト形式(*.txt, *.csv など)に変換するようにしましょう。これらの形式では、上記 のような問題が起きることはまずありません。また、ファイルの大き さにも注意しましょう。大きすぎるファイルを添付するのは、相手や 他の人の迷惑になります。大きすぎるメールを拒否するプロバイダも あります。

メールで届くウイルス

マクロウィルスの話が出たので、メールで届くウィルスについてお話 しておきます。最近では、メールにファイルを簡単に添付できるよう になったこともあり、メールを感染経路とするウィルスも多く登場す るようになってきました。以前は「知らない人から届いたメールにつ いている添付ファイルは開くな」というのが対処法だったのですが、 最近は知っている人からの添付ファイルも一度は疑う必要があります。

最近のウィルスには「感染すると、そのコンピュータに入っているア ドレス帳の情報を引っ張りだして、そこに掲載されているメールアド レス全てにウィルスつきのメールを勝手に送信する」という仕組みを 持ったものがあるのです。

一番良い対処法は、添付ファイルをディスクに保存し、ワクチン(ウ ィルスを検索・駆除するソフト)を使って問題ないことがわかったら 開くというものなのですが、面倒ですね。でも、これが一番安全だと 思います。

ファイルを開く側に不安を与えないために、添付ファイルを出すとき には「どんなファイルをどんな名前で送ったか」を本文にきちんと書 いておいてあげると良いかもしれません。

HTMLメール

メールソフトの中には、メールの本文にその文字の大きさや文字の形 (フォントといいます)などの情報を自動的に添付して送るようにな っているものがあります。通常、HTMLメールと呼ばれています。これ を使うと、デザイン的にきれいなメールを送ることができるのですが、 この形式は対応していないメールソフトも多いため、相手がHTMLメー ルを扱えるとわかっている場合を除いては送らないようにしましょう。 自動的に添付してしまうメールソフトの場合は、設定によってこの動 作を行わないようにすることができます。

Outlook Expressでの設定

  1. 「編集」メニュー→「設定」を選択します。

  2. ニュース・メールともに「テキスト形式」を選択し、「OK」ボタンを クリックします。


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